マイナ保険証・スマホ・資格確認書|薬局の受付で困らない3つの違い
この記事では、薬局の受付で出す「マイナ保険証(カード)」「スマホのマイナ保険証」「資格確認書」の違いを、表で比べながら整理します。
結論から言うと、従来の健康保険証の有効期限は2025年12月1日で終わり、期限切れの保険証を使える対応も2026年7月31日で終了しました。いま薬局で出すのは、マイナ保険証(カードかスマホ)か資格確認書のどちらかです。どれを出しても、窓口の自己負担割合は変わりません。違いが出るのは、高額な医療費の窓口での支払い方や、過去の薬の情報を薬局と共有できるかどうか、使える人・場面の条件です。
- なぜ今、薬局で出すものが「マイナ保険証か資格確認書」になったのか
- カード・スマホ・資格確認書の違い(比較表)
- こんな人にはどれが向いているか
- 受付で「資格確認ができない」と言われたときの対処
従来の保険証は使えなくなった
厚生労働省によると、従来の健康保険証は2024年12月2日以降は新たに発行されなくなり、有効期限は2025年12月1日で終了しています。期限が切れた保険証を一定期間使えるようにしていた対応も、2026年7月31日で終了しました(厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用(マイナ保険証)について」より)。
かわりに使うのが、次の2つです。
- マイナ保険証:健康保険証として利用登録をしたマイナンバーカード。2025年9月19日からは、準備の整った医療機関・薬局でスマートフォンに追加したマイナンバーカードも使えるようになっています(厚生労働省「スマートフォンのマイナ保険証利用について」より)。
- 資格確認書:マイナ保険証を持っていない人が、保険診療を受けるために使う書類(カード型など)。当分の間、マイナ保険証を持っていない人には申請しなくても無償で交付されます(同上・厚生労働省「資格確認書について」より)。
比較表:カード・スマホ・資格確認書の違い
| マイナ保険証(カード) | スマホのマイナ保険証 | 資格確認書 | |
|---|---|---|---|
| 受付での出し方 | カードリーダーに置き、顔認証か暗証番号で本人確認 | リーダーで「スマートフォンを利用」を選び、iPhoneは生体認証、Androidは4桁の暗証番号のあと、スマホをかざす | 窓口で提示する(従来の保険証と同じ感覚) |
| 窓口の自己負担 | どれを使っても、これまで通りの自己負担割合で保険診療を受けられる | ||
| 高額になったときの窓口払い | 限度額適用認定証を申請しなくても、限度額を超える支払いが免除される(外来は同じ月・同じ医療機関ごと) | 窓口で上限までにしたい場合は、保険者に申請して限度額適用認定証(または限度額適用認定の記載がある資格確認書)を受け取り、窓口で出す | |
| 過去の薬・診療情報の共有 | 本人が同意すれば、過去の処方などの情報を医療機関・薬局と共有できる | この共有はマイナ保険証で受付したときのしくみ。飲んでいる薬はお薬手帳で伝える | |
| 使える人・場面の条件 | 健康保険証の利用登録が必要 | 15歳未満は原則使えない。対応ステッカーのある医療機関・薬局のみ。実物のカードの有効期限まで | 有効期限は5年以内で保険者が設定 |
※厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用についてよくある質問」「スマートフォンのマイナ保険証利用について」「資格確認書について」より作成。
「高額になったときの窓口払い」の違いは、入院や高額な薬が続くときに効いてきます。限度額適用認定証(窓口での支払いを所得に応じた上限で止めるための証明書)のしくみは、限度額適用認定証のよくある疑問の記事で、2026年8月から始まった高額療養費の年間上限は年間上限のしくみの記事で解説しています。
こんな人にはこれ
- 入院の予定がある人、高額な薬を毎月使う人 → マイナ保険証(カード)。限度額適用認定証の申請と持参が不要になります
- 財布からカードを出すのが面倒な人(15歳以上) → スマホのマイナ保険証。ただし対応していない施設もあるため、実物のカードも持っておくと安心です
- カードの暗証番号の管理やリーダーの操作が難しい人 → 資格確認書。マイナ保険証を持っていても、高齢の方・障害のある方などカードでの受診が難しい人は、保険者に申請すれば交付されます(親族や介助者などによる代理申請も可能とされています)
- マイナンバーカードを紛失した人・更新中の人 → 申請により資格確認書が交付されます
受付でつまずきやすい4つの場面
- カードリーダーで資格確認ができなかった
マイナンバーカードと一緒に、マイナポータルの資格情報の画面(ダウンロードしたPDFでも可)か、保険者から届く「資格情報のお知らせ」を見せれば、保険診療を受けられます。どちらもない場合は、初めての医療機関・薬局では「被保険者資格申立書」に記入する方法があります(厚生労働省 よくある質問より)。資格情報のお知らせはカードと一緒に保管しておくと安心です。 - マイナンバーカードの電子証明書の期限が切れていた
有効期限が満了した月の末日から3か月間は、健康保険証として使える措置があります。ただしこの間は資格の確認だけで、過去の薬や診療の情報は共有されません。更新はオンラインではできず、市区町村の窓口で行います(同上)。 - 子どもの薬を親が受け取りに来た
子どもが自分で本人確認できない場合は、親などの代理人が子どものカードをリーダーに置いて暗証番号を入力する方法があります(同上)。15歳未満は原則としてスマホのマイナ保険証は使えないため、子どもの分は実物のカードか資格確認書を持参しましょう。 - スマホの暗証番号が通らない(Android)
Androidで入力するのは、スマホにマイナンバーカードを追加したときに設定した4桁の暗証番号で、スマホのロック解除の番号ではありません(厚生労働省「スマートフォンのマイナ保険証利用について」より)。
なお、後期高齢者医療制度の加入者には2026年7月末まで有効な資格確認書が交付されていました。2026年8月以降の交付については、加入している後期高齢者医療広域連合からの案内を確認するよう厚生労働省は案内しています(厚生労働省「資格確認書について」より)。手元の資格確認書の有効期限を一度見ておきましょう。
マイナ保険証を使ったときの薬局の会計(医療情報取得加算)については、マイナ保険証と医療情報取得加算の記事で解説しています。
- 資格確認書が届かない・有効期限が近い・なくした → 加入している保険者(協会けんぽ・健康保険組合・市区町村の国保窓口・後期高齢者医療広域連合など)に確認
- 電子証明書やマイナンバーカードの更新 → 住んでいる市区町村の窓口へ
- 受付でエラーが出て不安・どれを持っていけばいいかわからない → 処方箋を持っていく前に、薬局に電話で相談
- 保険証まわりの手続きが原因で薬が受け取れず、治療を中断しそう → 自己判断で薬をやめず、処方医やかかりつけ薬局に相談
- 従来の保険証は2025年12月1日で有効期限が終わり、経過的な対応も2026年7月31日で終了
- 薬局で出すのはマイナ保険証(カード・スマホ)か資格確認書。どれでも自己負担割合は同じ
- マイナ保険証なら限度額適用認定証なしで窓口払いが上限で止まり、同意すれば過去の薬の情報も共有できる
- スマホは15歳未満は原則使えず、対応施設も限られる。実物のカードも持っておくと安心
- 資格確認ができないときは、資格情報のお知らせかマイナポータルの画面をカードと一緒に提示
参考資料
- 厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用(マイナ保険証)について」(2026年10月閲覧)
- 厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用についてよくある質問」(2026年10月閲覧)
- 厚生労働省「スマートフォンのマイナ保険証利用について」(2026年10月閲覧)
- 厚生労働省「資格確認書について(マイナ保険証を使わない場合の受診方法)」(2026年10月閲覧)